2025年5月20日、東京 — 高性能PEEKポリマーのリーディング・メーカーであるビクトレックス社(英国、以下ビクトレックス)は、主要顧客の一社であるスーパーエンプラの超精密成形メーカーの株式会社 日栄(以下、日栄)が、自動車部品大手、株式会社アイシンから「アイシングループ品質優秀賞」を受賞したことを発表しました。
この受賞は、ビクトレックスの高性能VICTREX PEEKポリマーを採用した日栄の優れた製造技術と品質管理が評価されたものです。受賞の対象となったロッドシールは、自動車の横滑りを制御する電子スタビリティコントロール(ESC)装置に使用される重要部品です。
厳格な品質要件を満たす卓越した製造実績
直径約2mm、長さ約15mmのロッドシールは、ESC装置内で精密な油圧制御を担う小型部品です。月産200万個という大量生産体制の中で過去6年間、1億数千万個以上のロッドシールに対して不良品ゼロという驚異的な品質実績を達成し、この度の受賞につながりました。
「アイシングループ品質優秀賞」は、アイシングループの主要4社がそれぞれ1社推薦する仕入先の中から、最終的に1社のみが受賞する栄誉ある賞です。過去3年間の品質・納品実績、加工技術、設備の維持管理などが総合的に評価されます。
VICTREX PEEKポリマーがもたらす優位性
VICTREX PEEKの採用により、従来の炭素鋼と比較して約30%の部品コスト削減を実現しながら、120℃のブレーキオイル環境下でも物性劣化や寸法変化がなく、優れた耐久性を発揮しています。
日栄の杉浦裕介代表取締役社長は次のようにコメントしています。「ビクトレックスのPEEKポリマーは、我々が求める高い品質基準と厳しい環境条件を満たす優れた性能を持っています。この材料の高い信頼性も、ロッドシールという非常に厳しい精度を要求される部品の不良品ゼロ達成に大きく貢献してくれました。」
ビクトレックスのコメント
ビクトレックスジャパンのヘッド・オブ・セールスの檜垣練太郎は次のように述べています。「日栄様の栄えある受賞を心よりお祝い申し上げます。当社のPEEKポリマーの卓越した性能を最大限に引き出す日栄の高度な技術力と品質へのこだわりに敬意を表します。ビクトレックスは今後も日栄様をはじめとする日本のお客様との強固なパートナーシップを通じて、自動車産業における技術革新を支援し、さらなる製品・サービスの向上に努めてまいります。」
株史会社 日栄について
株式会社日栄は、1975年の創業以来、自動車部品を中心とした精密樹脂成形において国内トップクラスの技術力を誇るメーカーです。“難しいこと、新しいことへの挑戦からのみ生まれる、ものづくりで「驚きを呼ぶ価値」を提供し続けてゆくこと”を信条とし、独自の金型技術と成形プロセスにより、スーパーエンプラの超精密射出成形品を提供しています。
ビクトレックスについて
ビクトレックス社は、PEEKポリマーの市販化に成功して以来40年以上に渡ってPEEKおよび PAEKポリマーの開発と製造に特化してきたPEEKポリマーの分野のリーディング・カンパニーです。各種モバイル機器、航空機、自動車からエネルギー事業、インプラント用医療機器に至るまで、ビクトレックス社のポリマーを使用した製品や部品は、世界中で広く利用されています。
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