ビクトレックス社、コンポジットとPAEKポリマーを一体化させる新規技術を開発

超高性能PAEKポリマーの分野で世界をリードするビクトレックス社(本社:英国ソーントン・クリーブリーズ)は、カーボンコンポジットとPAEKポリマーを一体化する新規技術“ハイブリッド・モールディング・プロセス”を開発したことを発表しました。 航空機部品の成形を得意とする米Tri-Mack Plastics Manufacturing Corp (以下、Tri-Mack社)との共同開発で、コンポジット材料の強靭さと射出成形による設計自由度を組み合わせることにより、部品の軽量化、迅速な製造およびコスト削減を実現しています。 ハイブリッド・モールディング・プロセスで製作された航空機用ブラケット(固定治具)は48日から東京ビッグサイトで開催される高機能プラスチック展のビクトレックスジャパンのブース(東11-36)で一般公開されます。

ハイブリッド・モールディング・プロセスは、従来難しいとされてきたカーボン長繊維コンポジットとPAEKポリマーとの一体化を、射出成形で金属部品と樹脂を一体化させる(インサート成形)手法で実現できるのが大きな特徴です。この手法で製作されたブラケットは、金属や熱硬化性樹脂では実現できなかった部品統合に成功しており、製造時間も従来の数時間から数分単位にまで大幅に短縮。 省工程化により製造に要するエネルギーと廃棄物も削減でき、部品の一体化によりエッジ・シーリングやX線検査などの工程が不要となったことでシステムコストの削減を達成しています。 仕上がり品はステンレススチールやチタン製のものと強度、剛性、疲労性などの機械特性が同等以上でありながら、最大60%の軽量化を実現。 1機あたり数千個搭載されるブラケットの大幅な軽量化により、航空機のさらなる燃費向上に貢献することが期待されています。

共同開発をしたTri-Mack社は、PAEKポリマーを使用した高性能航空宇宙用部品の開発でビクトレックス社と長年に渡って良好な関係を築いてきました。Tri-Mack社の営業・マーケティング担当取締役であるTom Kneath氏は次のように述べています。「ビクトレックス社はPAEKポリマーが可能にしてくれる設計自由度についてのアドバイスと、この新規成形方法を確立する上で欠かせない技術サポートを与えてくれました。 当社が持つ航空宇宙業界の専門的ノウハウをこの新しい成形技術の開発によってさらに強化できるのは大変喜ばしいことです。」

部品統合による省工程化やコスト削減など、ハイブリッド・モールディング・プロセスによるメリットは航空宇宙分野に限らず、自動車、エネルギーやエレクトロニクス業界に対しても広く展開できるものと期待されています。

VICTREX PAEKソリューションと航空宇宙市場向けハイブリッド・モールディング・プロセスについては、www.victrex.comをご覧ください。Tri-Mack社のエンジニアリングと加工に関する専門技術については、www.trimack.comをご覧ください。

 

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Tri-Mack Plastics Manufacturing Corporationについて

Tri-Mack Plastics Manufacturing Corporationは、熱可塑性樹脂および熱可塑性樹脂複合材料を専門とするエンジニアリングおよび製造メーカーです。Tri-Mack社は、エンジニアリング上の専門技術と最先端の技術によって、初期概念から商業生産までのプロジェクトを支援できます。Tri-Mack社は、航空宇宙、医療、エレクトロニクス、工業、および化学処理市場向けに、機械加工、射出成形、組み立て、複合材料製造などの比類ないサービスと高品質な加工能力を提供しています。Tri-Mack社はISO 9001:2008とAS 9100の認証を受けています。詳細はwww.trimack.comをご覧ください。

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