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VICTREX™ PEEKは、世界で最も高性能なエンジニアリングプラスチックのひとつとみなされています。VICTREX™ PEEKは厳しい使用環境や製造工程に採用されて40年以上の実績を有しており、数多くの金属代替も成功させています。
VICTREX 450G PEEKは射出成形および押出成形用として最も多く採用されているグレードで、未充填のナチュラルグレードはベージュ色です。
耐摩耗グレードや食品接触用グレードなど、多様なニーズや要求に適した豊富なPEEKグレードを展開しております。詳しくは技術データシートのページをご覧ください。
VICTREX 450G™ はPEEKポリマーの中でも最も多く採用されているグレードです。その人気の秘訣は、150℃以上の高温下でも機械強度、耐薬品性、耐摩擦摩耗性、電気特性と多くの要求に応える万能な材料性能にあります。
PEEKは、ポリエーテル・エーテル・ケトンの略称であり[正式名称はポリ(オキシ-1,4-フェニレンオキシ-1,4-フェニレンカルボニル-1,4-フェニレン)]、分子構造は以下の繰り返し単位で定義されています。
VICTREX PEEK 450Gは、ビクトレックス社のみが製造するPEEKポリマーのグレードであり、特定範囲の分子量を有しています。 この分子量こそが PEEK 450Gポリマーの剛性、強度、靭性、結晶化度、溶融加工特性などこの材料の核となる基本性能の元になっています。
VICTREX PEEK 450Gは標準的な溶融粘度(Melt Viscosity, MV)のPEEKグレードで、分子量は中程度です。 VICTREX PEEKには、溶融粘度と分子量をより高くもしくは低くしたグレードを展開しています。VICTREX PEEK 150Gは、450Gと比較して高流動、低分子量、低MVのグレードです。 [Pa.s単位で測定される溶融粘度が低いほど、溶融流量(Melt Flow Rate, MFW)は高くなります。] その結果、150Gは、例えば、薄肉部品や複雑な形状の細長い部分を射出成形する場合、複合プリプレグのために炭素繊維やガラス繊維を含浸させる場合、あるいはコンパウンドを製造するために高レベルの固体繊維状または粒子状の充填材や強化材を添加する場合など、加工中の溶融物の粘度が低いことが望ましい用途に適合性が高いといえます。低分子量のPAEKは剛性と強度が高いが、靭性、延性、耐衝撃性は低下します。これは、ポリマー鎖が短くなり、絡み合いが少なくなり、結晶化しやすくなり、全体的に大きくなった結果です。
以下は450Gと150Gの物性の一部の比較表です:
物性 | 単位 | 測定法 | VICTREXTM PEEK 450GTM | VICTREXTM PEEK 150G |
---|---|---|---|---|
代表値 | ||||
溶融粘度, 400°C/1000s-1 | Pa.s | ISO 11443 | 350 | 130 |
溶融流量, 380°C/5kg | g/10 min | ISO 1133 | 8.5 | 75 |
引張弾性率, 23°C | GPa | ISO 527 | 4.0 | 4.1 |
引張強度, 23°C | MPa | ISO 527 | 98 | 105 |
引張破断伸度, 23°C | % | ISO 527 | 45 | 30 |
曲げ弾性率, 23°C | GPa | ISO 178 | 3.8 | 3.9 |
曲げ強度, 23°C | MPa | ISO 178 | 125 | 130 |
アイゾッド衝撃強度, ノッチ付き, 23°C | kJ/m2 | ISO 180 | 8.0 | 5.0 |
融点, Tm | °C | ISO 11357 | 339 | 342 |
結晶化温度, Tc | °C | ISO 11357 | 290 | 296 |
結晶化度 | % | ISO 11357 | 35 | 39 |
ビクトレックスは世界で唯一のPEEKおよびPAEKポリマーの専業メーカーです。PEEKポリマーの製品化に成功してから40年以上、この高性能ポリマーの第一人者として様々な産業分野のお客様に、強い差別化を可能にする製品開発をサポートしてまいりました。用途開発を成功させるためには、材料の性能をフルに発揮させるための高度な化学的知見と、用途の設計・デザイン・量産のコンセプトを高度に融合させる必要があると私たちは考えています。私たちはお客様との緊密な連携によって部品開発のあらゆる段階をサポートし、また全くの新規用途については市場投入に必要なサプライチェーンの構築も支援しています。
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